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スタッフ力を上げる  ~経営者の覚悟~

今回取材させていただいたブレイングループ様(以下、敬称略)は、色々な方面から興味深い取り組みをされています。理事長の長谷川嘉哉先生はライフドクターの称号を持ち、認知症専門医師として予約診療や在宅診療で日々忙しくされている傍ら、全国で講演活動をされ書籍の執筆もされています。またFP の資格も持ちお金や経済にも強く、他医院へのコンサルティング活動もされています。医療と介護の事業を行なうグループ経営では、施設ごとに目標や行動計画を発表する経営方針会、ワークライフバランスやインターンシップの取り組み、スタッフ間のコミュニケーションを高める工夫などが満載です。ここではその中のスタッフ教育について取り上げたいと思います。
ブレイングループは、病院、デイサービスセンターなど10 箇所にある施設で働くスタッフへ向けて「ピン・ピン・ころりん」といった社内報を毎月発刊しています。中身は施設で働く人の結婚や出産などのライフイベント情報や、施設ごとや役職ごとに行なっ
た研修の様子、各施設に通う患者様やお客様の様子など、他の施設の様子が写真付きでわかり、それほど話したことのないスタッフ同士でも親近感がわき自然とコミュニケーションができあがります。そしてさらにすごいと思ったのが、スタッフ教育として行なっている「再読」です。以下、ブレイングループのホームページに紹介されている再読についての紹介文です。
―再読は、当グループが6 年前から取り組んでいるスタッフ教育の一つです。A4 一枚程度に、理事長の言葉、新聞記事、本の一部等から文章を記載します。文章の下には4-5 問程度の問題がついています。問題といっても、答えは上にある文章を読めば書いてあるものばかりです。一度文章を読み、問題を読んでから再び文章を読むから『再読』と言います。当グループでは、理事長が週に1 回作成し年間約50 回行っています。     効果としては
1. 本などを読まない人に文章を読む機会を与える
2. 医療・介護以外の情報を提供することが出来る
3. 毎週やっていると、スタッフの人となりが良く分かります。誤
字脱字、ケアレスミス、文章の読解力に相当個人差があること
が分かります
地道な作業ですが、スタッフ教育としてはかなり効果があると思います。もちろん、毎週続ける経営者の覚悟が必要なことは言うまでもありません。
毎週続けるわけですから相当な経営者の覚悟がいる取り組みです。日本は今後人口が減り、採用がさらに難しくなる中、今働いているスタッフが生き生きと長く働ける仕組み作りや、スタッフ力を上げる取り組みは、どの医院でも課題になるかと思います。今回のブレイングループで行なっている取り組みは、一つの参考になるのではないでしょうか。


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