「健康経営」という言葉をお聞きになったことはありますでしょうか?昨今、国の推進もあり、この健康経営に関心を持ち、実際に取り組む企業・医療法人が増えてきています。この健康経営が意味するところは何なのか?取り組むことでどんな効果を期待できるのか?今回はこの健康経営について解説していきたいと思います。
経済産業省が推進するこの「健康経営」とは、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することです。企業理念に基づき、従業員等への健康投資を行うことは、従業員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上や企業価値の向上につながると期待されています。経済産業省では、健康経営に係る各種顕彰制度として、平成26年度から「健康経営銘柄」の選定を行なっており、平成28年度には「健康経営優良法人認定制度」を創設しました。
優良な健康経営に取り組む法人を見える化することで、従業員や求職者、関係企業や金融機関などから「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる企業」として社会的に評価を受けることができる環境を整備しています。
「健康経営優良法人認定制度」は、上場企業に限らず、未上場の企業や、医療法人等の法人を「健康経営優良法人」として認定する制度です。2回目の認定となる「健康経営優良法人2018」では、大規模部門(ホワイト500)に541法人、中小企業法人部門に776法人が平成30年2月20日に認定されました。愛知県の中小企業法人部門には79法人が認定され、実は弊社株式会社エイジェントヴィレッジもこの内の1社として認定されました。
この健康経営導入の背景は、今後日本が迎える超高齢化社会の課題にあります。社会保障費の増加による財政の圧迫、生産年齢人口の減少による労働力の低下、介護離職による労働力の低下です。また、日本の平均寿命は世界一と年々伸びていますが、一方で健康寿命との差は約10年の開きがあります。そこで国の施策として、目指すべき姿を予防や健康管理への重点化にシフトしてきました。公的保険外の予防や健康管理サービスの活用(セルフメディケーションの推進)を通じて、生活習慣の改善や受診勧奨を促すことにより、「国民の健康寿命の延伸」と「新産業の創出」を同時に達成し、あるべき医療費・介護費の実現につなげたい考えです。具体的には、生活習慣病に関して重症化した後の治療から、予防や早期診断・早期治療に重点化するとともに、地域包括ケアシステムと連携した事業(介護予防・生活支援等)に取り組むことを目指しています。
健康経営の取り組みは、企業の生産性や企業イメージの向上にも寄与し、多くの好事例の調査結果が発表されています。社内コミュニケーションやモチベーションの向上も成果としてあげられています。
又、健康経営を取り組む企業については、県や銀行からの融資金利の優遇や保険商品の保険料の割引、自治体からの表彰なども行われ始めました。
これから健康経営に取り組んでみたいけど何から手をつけていいかわからない、という方は弊社にお声かけください。健康経営アドバイザーが、導入や取り組み方などをサポートさせていただきます。