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職場のウェルビーイングを高める ~職場のウェルビーイングを高める5つの要素~

ウェルビーイングが注目されるようになったきっかけの1 つが世界
経済フォーラムのクラウス・シュワブ会長の発言です。
2021 年に開催予定だった年次総会(ダボス会議) のテーマとして
「グレート・リセット」を掲げ、世界の経済システムを
「人々の幸福(ウェルビーイング) を中心に考え直すべきだ」
と指摘しました。
経済成長だけではなく心の豊かさや幸福を重視する社会が望ましいとの
価値観は、新型コロナウイルス感染症のまん延により世界中で注目さ
れるようになりました。
日本政府も21 年6 月に決定した骨太の方針で
ウェルビーイングの文言を盛り込んでいます。
ウェルビーイングとはどう定義されるのでしょうか。
関連調査を手掛けてきた米ギャラップは
その構成要素を
①Career (仕事への納得感)
②Social (他者との深い関わり)
③Financial (経済的満足)
④Physical (心身の健康)
⑤Community (地域社会とのつながり)
の5つだとしています。
キャリアのウェルビーイングが生き生きしているとはどんな状態でしょうか。
例えば、エンゲージメントの高い従業員は、
朝起きるとすぐにその日にすべき仕事のことを考えます。
これは、仕事は面白く、チャレンジしがいがあると捉えているからです。
「キャリア・ウェルビーイング」が高い人は、
生活全体が生き生きしている可能性が2倍以上になります。
人間関係ウェルビーイングは、多面的な生活のすべての側面と結びついています。
自分の生活水準をどうとらえているかという認知度と収入の間には
強い関係がありますが、しかし、キャリアのウェルビーイングと
人間関係のウェルビーイングが充実していると、
すべての収入区分において、生活水準の認知度が大幅に上がります。
経済的ウェルビーイングとは、経済的な安定性のことです。
やりたいことをするために十分なお金があると認知していれば、
また必要な準備がされていると認識していれば、
収入と比較して3倍もウェルビーイング全般に影響を与えます。
経済的な問題を抱えている従業員は、経済的に「不安がない」
と答えた従業員に比べて、健康状態が悪くなる可能性が2倍高いと言われています。
また、ストレス度も高く、欠勤が多く、エンゲージメント度も低いと報告されています。身体的ウェルビーイングとは、基本的には自分の健康を管理することです。
毎日の習慣こそが免疫力の向上につながります。
睡眠、運動、食生活などは、自分でコントロールすることができます。
睡眠は、気分や免疫力をまっさらな状態に戻してくれます。
運動は気分を改善し、免疫力や学習能力を高めます。
食生活の習慣で最近の研究でわかっているのは、
高カロリーな欧米式の食生活と座りっぱなしの生活は、
相乗効果で免疫力に影響を与える慢性的な代謝性の炎症を引き起こすということです。
コミュニティのウェルビーイングが高い人は、活動的で、
仕事にエンゲージして、人ともよく交流している傾向があります。
同じように、身体が健康で、経済的に安定しているからこそ、
寄付やボランティア活動ができるのです。
エンゲージメントの高い文化を築ければ、顧客のニーズに対して、
高いエネルギーやイノベーションを吹き込めるよう、機敏に動くことができます。
それは好調な時であっても、危機的なときであっても変わりません。
しかもエンゲージメントの高い文化は、
従業員が生き生きと働ける会社だというブランドが周りを惹きつけます。
葛藤や苦痛に喘ぐ組織文化から、生き生きとした組織文化に変革するカギ。
それは、一人ひとりが最も関心を持っていることを
簡単に実現できるようにすることです。